2013年2月11日月曜日

来韓する中国人が急増:日本人を圧倒

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朝鮮日報 記事入力 : 2013/02/11 07:38
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/02/11/2013021100052.html

「2020年には中華圏からの観光客が1000万人に」

 韓国を訪れる中華圏の観光客の人数が、昨年初めて日本人観光客を上回った。
 中華圏とは中国、台湾、香港、マカオを指す
 これらの地域から来た観光客は376万6000人で、日本人観光客より約24万8000人多かった。

 日本人観光客の数は昨年8月に34万7000人を記録して以来、独島(日本名:竹島)をめぐる韓日の外交問題や円安の影響で減少し続け、今年1月には約 20万7000人まで落ち込んだ。
 今年の中国の春節連休期間(旧正月の連休。
 今年は2月9-16日)には、来韓する中国人観光客が6万3000人に達するとみられている。
 昨年の春節の5万人に比べ、25%の増加だ。
 観光業界では、韓国政府が中国人観光客を呼び込むためにビザの発給手続きを簡略化したり、ビザなし入国の対象を拡大したりするなどの努力を重ねてきたことも、中国人観光客の増加に大きな役割を果たしたとみている。

 韓国観光公社のイ・チャム社長は
 「昨年、韓国を訪れる外国人観光客が1000万人を突破したが、2020年には2000万人を目標にしている。
 このうち半数に当たる1000万人は中華圏からの観光客になるだろう」
と予想した。
 中国では現在、海外旅行に行くことのできる中産層が最大で5億人に達するとみられる。

 昨年と同様に今年も、円安と、中国での海外旅行の需要増加という現象は続く見通しだ。
 昨年は中華圏全体の観光客数が日本人の観光客数を上回ったが、今年は香港やマカオを除く中国からの観光客だけで日本を上回ると予想される。
 昨年韓国を訪れた中国人観光客は283万 6000人だった。

 韓国政府と各地方自治体も、中国人観光客を迎えるために奔走している。
 文化体育観光部(省に相当)は春節連休を控え、6-15日にソウル警察庁、各区、韓国観光公社、観光協会中央会などと共にソウル市内の明洞、仁寺洞、東大門、景福宮、弘大などで外国人観光客への対応体制をチェックする。
 釜山市内の光復洞、西面、海雲台、また仁川空港や、済州島などの自治体も、観光客への対応準備で忙しい。

 だが中国人観光客が訪れるのは、ソウルや済州島など一部地域に限られている。
 韓国旅行業協会のソ・デウン会員事業部長は
 「地域の偏りをなくすため、観光名所を積極的に開発し、宿泊、交通、レストランなど観光インフラを整備しなければならない」
と述べた。



朝鮮日報 記事入力 : 2013/02/11 07:40
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/02/11/2013021100053.html

来韓する中国人が急増、日本人観光客を圧倒
背景に中国での韓流ブーム、尖閣問題で日本旅行を避ける傾向も
日本人観光客は急減、円安や韓日関係悪化が影響
「中国は満ち潮、日本は引き潮」

 円安の影響で韓国を訪れる日本人観光客は減少しているが、その減少分を中国人観光客が埋めている。
 今年、韓国を訪れる中国人観光客は、史上初めて300万人を突破するとみられている。

  5日午後7時、ソウル・東大門にあるショッピングモール「ドゥータ」は、入り口から中まで何十人もの中国人で埋め尽くされていた。
 観光バスの到着を待っている団体で、同様の中国人の団体は1時間に3-4グループ見られた。
 観光バスを待つ間、地べたに座ってみかんを食べる中国人の子どももいれば、キスをしているカップルもいた。
 観光客向けの中国語のアナウンスが流れると、通りすがりの韓国人カップルが「あれ、ここは中国かしら?」などと話していた。

 ドゥータで働いて10年になるというある職員は
 「7-8年前は日本人観光客がほとんどだったが、2-3年前から中国人が急増している。
 現在は中国人が観光客全体の7割に迫っている」
と語った。
 弘益大に留学している中国人のチャオ・チャーウェイさん(23)は
 「ドゥータは中国人ガイドとの協力体制がきちんとしている上、価格が明記されているため、疑い深い中国人もぼったくりの心配がないといって安心している」
と話した。
 中国人観光客を相手にするドゥータの店員たちの口からは
 「こちらにサインをお願いします」「かわいい」
などの中国語がすらすらと出てくる。

 中国人観光客の孔祥翔さん(26)は、こうした現象について
 「長期休暇のときには近くの国に旅行する中国人が増えているが、韓国を旅行先に選ぶ理由としては韓流が大きな役割を果たしているようだ」
と語った。
 さらに、尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐる日中間の領有権争いなども影響し、中国人観光客の足が韓国に向くようになってきた。

 対照的に、日本人相手の観光ガイドは最近の状況にとまどっている。
 日本人向けの観光案内を15年以上続けているガイドの女性は
 「昨年の秋から韓日関係が悪化し『明洞が焦土化した』という声が広まった。
 最近では円安に加え、北朝鮮の核実験に対する不安が高まっているため、日本人観光客の数は急減している」
と語った。
 以前は1カ月に平均8-9団体を案内していたが、最近は2団体程度しか案内できないという。

 「日本人の街」といわれるソウル・明洞の中央路にある化粧品通りも、今では中国人観光客集めに余念がない。
 化粧品店「ネイチャー・リパブリック」は中国人向けに、6 万ウォン(約5200円)の栄養クリームを2個買えば景品として目元パック(目の周りのしわ予防パック)8枚、フェイスマスク8枚、化粧コットン8箱をプレゼントする「2+888」キャンペーンを実施している。
 また、化粧品店「バニラコ」では、中国語ができる店員を常時5人ほど配置している。

 ソウル市内の大型レジャー・ショッピングタウン「ロッテマート」蚕室店も、中国人観光客が日本人観光客を圧倒している。
 ロッテワールド南門の外国人団体専用チケット売り場の職員は、観光客訪問日誌を見て
 「このチケット売り場を利用する外国人は1日平均1300人ほどだが、そのうち約8割は中華圏の観光客で、2割が東南アジア系だ。
 日本人観光客は1週間に20-30人ほどで、全体の0.3%にすぎない」
と説明した。

 しかし、中国人観光客の誘致には、いまだに解決できない問題が多い。
 韓国観光公社中国チームのリュ・ハンスン次長は
 「小規模の観光業者が低価格のダンピング商品を販売し、無資格のガイドを雇用してショッピングを強要するなど、韓国の印象や国家イメージを低下させるケースが多い。
 この問題を改善しなければ、中国人観光客の数は再び減少する可能性もある」
と警鐘を鳴らした。






【 見えない歪み 】


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