2013年3月18日月曜日

北朝鮮の研究者による海外学術誌での論文発表数が増加






朝鮮日報 記事入力 : 2013/03/17 08:58
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/03/17/2013031700115.html

北朝鮮の研究者による海外学術誌での論文発表数が増加
昨年の論文数は34本
うち21本は中国人研究者との共同研究

 北朝鮮の研究者が昨年、国際的な科学雑誌などにこれまでで最も多くの論文を発表したことが分かった。
 三代世襲や強盛大国論などを正当化するための国の支援や、科学分野で世界の2大国に急浮上した同盟国、中国の影響が大きいとみられる。

 韓国科学技術情報研究院(KISTI)が2012年に国際的な科学雑誌に発表された論文を調べたところ、北朝鮮の研究者が関係する論文は計34本あった。
 これは、北朝鮮の研究者が国際的な科学雑誌に初めて論文を発表した1976年以降、年間では最も多い。
 これまで最も多かったのは2010年の29本だった。
 韓国の研究者は昨年、4万1170本の論文を国際的な科学雑誌に掲載した。

 北朝鮮の研究者が参加した研究のうち、透明で曲がるグラフェンフィルムの製造技術など材料工学分野や、レーザーなど光学分野がそれぞれ7本と最も多かった。
 次いで数学が5本、農林関係が3本、電気工学と物理学がそれぞれ2本だった。
 ちなみにミサイルや核実験などと直接関係する論文はなかった。

 北朝鮮の研究者による論文が最近増加しているのは、何よりも中国の影響が大きいと考えられている。
 その理由は、34本のうち21本(62%)が中国人研究者との共同研究で、研究費のほとんどを中国科学財団など中国側が負担していたからだ。
 中国は昨年、論文発表数が米国(31万1975本)に次ぐ世界2位(15万9121本)に浮上し、今では「科学分野でのG2(主要2カ国)」とも呼ばれている。
 KISTIのチェ・ヒョンギュ博士は
 「中国は地理的に北朝鮮の隣国で同盟国でもあるため、中国に派遣された北朝鮮研究者が現地で共同研究を行うケースが多いようだ」
と述べた。
 それ以外の論文もドイツ、スイス、オーストラリアなどの研究者との共同研究ばかりで、
 北朝鮮の研究者が単独で執筆した論文は1本もなかった。

 また、北朝鮮が政府次元で後押ししていることも、論文数の増加に一役買っているようだ。
 韓国科学技術政策研究院のキム・ジョンソン博士は
 「経済難の影響で北朝鮮は現時点で経済開発計画を進めていないが、その一方で科学技術計画には力を入れ、この分野から国の再建を進めてきた」
と語った。

 ただし量は増えているが『ネイチャー』『サイエンス』『セル』など世界3大科学誌に掲載された論文は1本もない。
 また34本の被引用回数はいずれも1桁台、あるいはゼロだった。

 しかし国際的に見て、北朝鮮の研究者のレベルや資質は決して低くないという。
 その一例として、昨年6月にギリシャで開催された「国際海洋極地工学会(ISOPE)」の定期大会で、北朝鮮科学院レーザー研究所のクォン・ヨンヒョク博士が「最高学生論文賞」を受賞した。
 クォン博士は北極海に流入した毒性環境汚染物質を簡便かつ迅速に分析できる携帯用機器を開発し、これに関する論文で177人の候補者のうち上記の賞を受賞。
 同学会は海洋技術分野では世界最大規模の学会だ






【 見えない歪み 】


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