韓国には身を削ってまで北朝鮮をどうしようという気はない。
将来併合して、この最貧国を丸抱えして、自らも貧乏を耐え忍ぼうなどという発想はない。
せいぜいのところ、似非ヒューマニズム的発想で食糧援助をするくらいだろう。
それに対して北朝鮮は着々と韓国併呑を狙っている。
現在、中国依存率が70%であろうとなかろうと、眼の前に宝の山が手招きしているのである。
「いつ」というタイミングでしかない。
『
レコードチャイナ 配信日時:2012年12月30日 2時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=68004&type=0
北朝鮮の対中貿易依存度が初の70%超え、韓国は将来を危惧―米華字メディア
2012年12月27日、韓国統計庁が発表した北朝鮮に関する貿易データによると、11年の北朝鮮の貿易の中国に対する依存度が70%の大台を超えた。
依存度が70%を超えたのは韓国統計庁がデータの収集を開始した00年以降初めてだという。
米華字サイト・多維新聞が伝えた。
韓国・聯合ニュースは韓国統計庁の発表を基に、
「11年の北朝鮮の中国との貿易額は56億2900万ドル(約4500億円)で、10年の34億 6000万ドル(約2770億円)を大きく上回った」
とし、北朝鮮の貿易のうち、中国の占める割合が10年の56.9%から11年には70.1%へと大幅に上昇したと伝えた。
韓国紙・毎日経済新聞は韓国統一部の資料を基に、今年1-7月の北朝鮮と中国の貿易額が前年同期比14.5%増の35億4000万ドル(約2830億円)に達したと伝えた。
北朝鮮経済の中国への依存度が高まった原因として、韓国・北朝鮮関係の冷え込みが挙げられる。
北朝鮮の貿易のうち韓国が占める割合は、09年の33.0%から、10年は31.4%に、11年には21.3%へと急減している。
北朝鮮の中国への依存がますます強くなっていることについて、韓国KBSテレビは、中国は06年から北朝鮮の地下資源に集中的に投資して開発しており、これが北朝鮮の対中輸出の70%以上を占めていると指摘。
「韓国は中国による北朝鮮資源の独占に手をこまねいているべきではない。
このままでは韓国・北朝鮮の経済協力が打撃を受けるだけでなく、長い目で見れば北朝鮮との関係が好転した後の資源開発の障害となる」
と報道している。
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中国は北朝鮮を丸抱えしないだろう。
この記事のように
「中国にとって北朝鮮は「戦略的資産」どころか「戦略的負担」に変わりつつある」
からである。
とすれば、北朝鮮としては「西がダメなら東へ」出ていくことになる。
東に食い物があるなら、そこへ出ていくのは当然である。
韓国が北朝鮮を嫌がれば嫌がるほど、北朝鮮にとって韓国は「宝の山」になる。
ごく常識的に、そこへ出ていくことになるだろう。
『
朝鮮日報 記事入力 : 2013/01/01 10:45
【コラム】韓中「戦略的協力同伴者時代」の条件
中国では最近「習近平スタイル」が話題だ。
地方で交通の統制を減らし、会議では無意味なプロセスを省略して実質的な成果を追い求めるそのスタイルに、国民は大喜びだ。
師走の30日、習近平氏はマイナス10度の寒さの中、河北省保定にある海抜1500メートルの山村を訪問した。
台所のかまどの横にあるセメントでできたベッドに腰を掛け、農民たちと焼き芋をほおばりながら貧困対策を議論し合う。
権力層には「脱権威」と「実用性」を、国民には日常生活で「冨の分かち合い」を訴える彼の「為民政治」に、中国国民は期待を寄せているのだ。
しかし習近平時代を見つめる韓国の雰囲気はかなり異なる。
習近平氏が権力の座にある期間、東アジア情勢がどのように動くか予想がつかないからだ。
「持続性」を重視する中国外交の特性上、当分は韓中関係で大きな変化はないだろう。
両国関係を支えているのは2206億ドル(約19兆1300億円)の貿易額と、660万人(2011年末)の相互訪問客だ。
しかし目を北に向けると気分は重くなる。
北朝鮮は先月、銀河3号の打上げに踏み切り、これに対して国連は追加の制裁に向けて動き出しているが、中国はまたも反対の姿勢を明確にした。
胡錦涛時代に定められた「韓半島(朝鮮半島)問題3原則」(平和・安定・非核化)に基づき、今なお北朝鮮の「安定」を「非核化」以上に重視しているからだ。
さらに心配なのは、米中対立構図の中で中国が北朝鮮の惨状から目を背け、北朝鮮の「戦略的価値」だけを重視する外交路線を着実に進めている点だ。
中国は米国に対して「新しい大国関係」を求めている。
G2両国として互いの信頼を構築し、相手の戦略的利益を対等に尊重するよう求める中国からの提案を、米国が素直に受入れるはずがない。
「アジア回帰」を鮮明に打ち出した米国の対中国軍事包囲網と、中国の太平洋進出戦略は、いつかかならず衝突するだろう。
この二つの大国による力比べは今、韓半島へとその火の粉が飛びつつある。
「北朝鮮という緩衝地帯がなければ中国が危険になる」
とするいわゆる「脣亡歯寒論」(くちびるがなければ歯がしみる、の意)も、中国国内でますます力を得ているようだ。
しかし時代が変われば外交も当然変わる。
空母艦隊、戦闘機、ミサイルの作戦半径が数千キロに及ぶ21世紀、地理的緩衝地帯の価値はますます低くなるだろう。
また北朝鮮による核開発は周辺国の核武装と軍備拡張競争に火をつけ、中国の「平和的浮上戦略」にもマイナスになるはずだ。
北朝鮮の経済難が体制の崩壊につながった場合、中国東北部は大混乱に陥る可能性もある。
中国にとって北朝鮮は「戦略的資産」どころか「戦略的負担」に変わりつつあるのだ。
だとすれば中国による北朝鮮問題への取り組みも、「経済難の克服」という観点からまずは出発しなければならない。
北朝鮮の2500万住民が14億の中国人と同じように
「温かく、腹一杯に食べながら生活できるようにすること」
以上に優れた解決策はなく、それには改革開放は避けて通れない。
社会主義市場経済の道を先に進んだ中国は、北朝鮮に対して「改革開放に乗り出しても国は滅びない」と説得できる唯一の国だ。
また中国は北朝鮮の軍事冒険主義に一定の線引きをし、その線を越えた場合に実質的な経済的圧力を加えられる唯一の国でもある。
韓国の次期大統領に就任する朴槿恵(パク・クンヘ)氏が提示した「韓半島信頼プロセス」も、北朝鮮に対する抑止力という基盤の上で、南北間の民間経済交流の活性化をまずは目指しており、この点で中国と一致する部分も多い。中国語が話せる朴氏は習近平氏と直接対話もできる。
2人の指導者が手を結び、北朝鮮の挑発を抑制しながら経済改革に誘導する解決策を見出した時に、両国は真の「戦略的協力同伴者時代」を迎えることができるはずだ。
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【 見えない歪み 】
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