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朝鮮日報 記事入力 : 2013/02/13 11:23
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/02/13/2013021301044.html
核問題:北への先制攻撃は事実上不可能?
「核兵器は絶対兵器であって、核兵器発投時の被害は想像を超える。
事前に破壊するのが最善の代案」
と答弁した。
北朝鮮に核攻撃の兆候がある場合には「先制攻撃」する、という案に言及したわけだ。
しかし北朝鮮は、移動式ランチャーを使って発射場所を自由に決められる弾道ミサイル能力を強化しており、これを事前に探知して先制攻撃を加えるのは事実上不可能だ、と専門家たちは分析している。
■「移動式ランチャーを利用したミサイル発射の兆候の捕捉は困難」
北朝鮮の核兵器に対する先制攻撃は
「探知→識別→決心→攻撃」
の順で進む。
北朝鮮の核攻撃を事前に制圧する、いわゆる「キル・チェーン」だ。
韓国軍は現在、射程180-300キロの弾道ミサイルを保有しており、北朝鮮の後方基地攻撃が可能な射程800キロの弾道ミサイルも、2015年までに戦力化する方針だ。
一方米国は、原子力潜水艦やイージス巡洋艦、駆逐艦からトマホーク巡航ミサイルで北朝鮮全域を攻撃することができ、有事にはレーダーに捕らえられないB2ステルス爆撃機が出動することもあり得る。
しかし、こうした攻撃手段も、北朝鮮による核兵器使用の兆候をあらかじめ探知して発射しなければ無駄になってしまう。
韓米が15年までの完成を目指している新たなキル・チェーンも、探知能力の強化に重点を置いている。
標的の探知(1分)、
座標の識別(1分)、
使用する兵器の選定と発射の決心(3分)
などの手順を5分以内に済ませ、攻撃は25分以内に終えるという概念だ。
韓国軍の関係者は
「現在、標的の探知に5分程度の時間がかかっている。
これをできる限り短くしたい」
と語った。
韓米は現在、北朝鮮の核開発施設やミサイル基地など大量破壊兵器(WMD)関連施設を「標的リスト」化し、さらに補完を続けているといわれている。
問題は、このリストで中心になっているのはほとんどが固定式のランチャーという点だ。北朝鮮は現在、韓国を攻撃できるスカッドB、スカッドCとノドン・ミサイルを数百基保有しており、これを発射できる移動式ランチャーも数十基持っているといわれている。米国は500-600キロ上空から自動車のナンバープレートまで識別できるKH12偵察衛星を持っているが、北朝鮮上空を通るのは一日平均4回で、洞窟に隠れたりよそに移ったりする移動式ランチャーの探知には限界がある。韓国軍の当局者は「北朝鮮全域で移動式ランチャーの動きが把握されている。おとりの移動式ランチャーまで動員し、偵察をごまかす戦術を展開しているようだ」と語った。また韓国軍は、北朝鮮が発射した弾道ミサイルを迎撃するためパトリオットPAC2を実戦配備したが、韓米共同の研究では弾道弾迎撃率40%以下という結果が出たともいわれている。
■「韓米合同演習の強化など、大規模な武力誇示の可能性」
北朝鮮は、3回目の核実験を行う2日前の今月10日、咸鏡南道のミサイル基地から東海(日本海)に向けてKN02短距離ミサイル(射程120キロ)数発を発射した。ミサイルは、およそ70-80キロ飛んで公海上に落下したといわれている。韓米連合司令部はこの日、北朝鮮のさらなる軍事挑発に備え、対北朝鮮情報監視体制「ウオッチコン」を第3段階から第2段階に上げた。また韓国軍は、軍事対備態勢を第3段階から第2段階に上げた。
韓米は北朝鮮に対する軍事的制裁案として、韓米合同演習の規模を大幅に拡大することを考慮しているという。まず、来月実施予定の韓米合同演習「キー・リゾルブ」「フォール・イーグル」で、攻勢的な上陸演習を実施する可能性が高い。国防部の金寛鎮長官は「(今回の演習に)米国の原子力空母の参加を要請する」と語った。
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【 見えない歪み 】
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