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朝鮮日報 記事入力 : 2013/03/10 09:06
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/03/10/2013031000068.html
勉強より体育が好きな生徒、成人後に高い幸福感
スポーツが韓国の子どもたちを変える
成人になってからの幸福感に大きな差
現在の20代が中高生時に回答したアンケート結果を分析
「今が幸福」と回答した20代、中高生時代は「学校で体育が楽しい」「体育に興味」
「勉強が得意」はわずか3.5%
専門家「スポーツは美術や音楽より幸福感を高める」「体育の時間を増やすべき」
昨年、友人たちとベンチャー企業を立ち上げたキム・テフンさん(28)は、自らの幸福点数を「100点満点の99点」と回答した。
キムさんは
「学生時代は友達とゲームよりもスポーツをよく楽しんだ。
サッカーやバスケットボール、スカッシュ、ボクシングなど何でもやった」
「仕事がつらくて大変な時もあるが、リングの上で汗を流しながら克服している」
と語る。
韓国職業能力開発院は先月27日
「中学・高校時代に体育が得意、あるいは好きと回答した人ほど、幸福を感じる度合いが高い」
とする調査結果を公表した。
調査は2011年に行われ、全国の満22歳と25歳の成人男女3683人を対象に、幸福を感じる度合いについてアンケート形式で尋ねた。
開発院は同じ回答者が中学3年生と高校3年生だった04年にも調査を行っており、当時の結果と今回の結果を比較分析することで、この世代が学校に通っていた当時のどのような要因が、成人後の幸福度に影響を及ぼしているかについても調べた。
開発院は04年からこの世代を追跡調査している。
■幸福を感じる成人の7割「学生時代は体育が得意だった」
「あなたはどれくらい幸福ですか」
という質問に対し
「10点満点で9点以上」と回答したのは3683人のうち664人(18%)だった。
その中で中学・高校生だった2004年に「体育が得意」と回答していた割合は67.0%。
これは回答者全体の平均(40.8%)を26.2ポイントも上回っていた。
「体育に興味がある」との回答も同じく67.0%で、平均を8.6ポイント上回っていた。
「家庭での生活に満足している」との回答は70.9%で、全体平均に比べて11.8ポイント高かった。
一方、英語や数学などの学業成績が、成人後の幸福感に及ぼす影響は比較的小さかった。
「幸福な成人」のうち、中学・高校時代に「英語や数学が得意」と回答していたのはわずか3.5%だった。
「学業に興味がある」との回答も11.3%と低かった。
「学校生活に満足している」との回答は47.3%だったが、これは回答者全員の平均よりも1.1ポイント低かった。
開発院は
「学校でスポーツを楽しみ、仲の良い家庭で育った生徒は、学業成績の良かった生徒よりも成人になってから幸福になる確率が高いことを示している」
と分析した。
■美術・音楽よりも体育の方が幸福増進効果が高い
調査の結果、学校科目の中では「美術・音楽」などの芸術系よりも、体育の方が成人後の幸福度に大きな影響を及ぼしていることも明らかになった。
「幸福な成人」のうち「美術や音楽が得意」と回答したのは11.1%で、これは「体育が得意」のわずか5分の1だった。
韓国職業能力開発院のソン・チャンヨン氏は
「体育は体と心の双方を健康にする効果がある。
その効果は美術や音楽よりも高いことが分かった」「
そのため学校では体育の時間をさらに増やす必要がある」とコメントした。
■スポーツは国民を幸福にする方法
ソウル大学体育教育科の姜埈鎬(カン・ジュンホ)教授は
「国民が幸福になるのに最も効果的な方法は、学校でスポーツ教育を強化することにある。
今回の調査ではこのことが確認できた」
「学校で体育を強化すれば、現在18%にとどまっている幸福な成人男女の割合をさらに高めることができるはずだ」
と述べた。
韓国保健社会研究院によると、昨年の韓国人の幸福指数は経済協力開発機構(OECD)加盟34カ国の中で32位だった。
また児童生徒の幸福指数はOECD主要23カ国のうち最下位だった。
姜教授は
「実際にスポーツが得意、あるいは好きという子どもたちは、何事にもポジティブで逆境を乗り越える力も強い」
「スポーツは英語や数学などの教科の一つと考えるのではなく、
幸福な生活を営むための基礎として指導すべきだ」
と指摘した。
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【 見えない歪み 】
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